質問）　青年たちが企業に就職して企業内で学んでいくことと、一人で会社を興して学んでいくことは異なりますか。

答え）大きな差があります。就職をしたということは、組織社会に入ったという意味です。

組織には文化があり、その企業が蓄積してきた技術など様々な価値が存在しています。

就職をすることはそのようなものについて学び慣れていく過程です。

しかし自分で会社を興すことは、自分で技術も作らなければならず、文化も作らなければならず、自分ですべての価値をつくっていかなければなりません。

また就職は、自分の能力に沿う給料をもらいながら、自分の能力を高めていくところですが、起業は自分の能力で自分がするすべてが、自分の価値追求に直接つながっています。

したがって起業は直接的な価値追求であり、就職は価値追求のために一つの手段です。

どちらが良い悪いを論じられる問題ではありません。

もし就職をしたのに問題が発生したときは、また就職をすれば良いのですが、起業は問題が発生しても就職が難しくなります。

なぜなら、自分がつくって技術と文化は自分のものでそれと合う会社を探すのはとても難しいからです。

それで多くの場合は青年が自分の会社を興して仕事して失敗したときに、他の会社に就職して適応するのはとても難しいと感じます。

組織文化の中で働いた経験がないからです。もし就職した場合でも、しばらくするとまた起業を夢見るようになります。

また会社の立場でも、自分の会社を興した経験がある人を採用するのは敬遠する傾向もあります。

会社のノウハウを学んでから、自分の会社を興す可能性があるからです。

この時に組織内の人力も一緒につれて出て行く可能性もあるので、会社の立場では起業の経験がある人をあまり好まない傾向もあります。