質問）　それなりにうまく自己実現をしていた人たちも宝くじに当たったり、急に大金ができると、人生が破滅する人がいますが。

答え）青年たちだけではなくすべての人に該当する話です。

宝くじや遺産など自分の努力なしで経済的価値が急激に上昇したのです。

社会的価値を追求していた人は宝くじに当たっても、そのお金はあまり意味がないでしょう。

貯蓄や寄付をしながら、以前のように社会的価値を追求しながら生きていくことができます。

しかし人生の目標が、1億円をいう経済的価値において人生を生きてきた人は、

3億円の宝くじに当たると、その人の自己実現は終了したことになるのです。

自己実現というのは、絶えず追求するものですが、自己実現が止まると、人生の目標がなくなり、心理が崩れ始めるのです。

例えばその3億円で投資もしてみたり、会社も興してみたりして1億円残っているならば、

その1億円でまた自己実現をしていけばよいのですが、もう自己実現の価値追求はできなくなるのです。

自己実現の基準は一度ずれ始めると回復ができないのが問題です。

もしさらに状況が悪化して経済的に破綻してマイナスの状態になったとすれば、

この人が再び経済的価値を追求できると思いましか。

経済的価値を追求できない心理になります。

すでに3億を手にした経験があるので、この人の自己実現は3億よりも大きく目標をもたなければなりませんが、

マイナス状態から3億より多く稼ぐのが不可能だと感じると、経済的価値追求を放棄することになります。

不労所得も自己実現です。

自分が努力をして一歩一歩何かを達成していったならば、その経験値は自分のものになっています。

しかし不労所得は経験値がないので、問題が発生したときに、克服または解決できる能力がありません。

このような場合は、経済的価値から社会的価値や関係的価値に転換することが重要です。

また宝くじの番号を分析したり予測することも経済的価値のためにする行動です。

ギャンブルも同じです。

このような人はギャンブルで経済的価値を実現しようとするノウハウだけが積もることになります。

価値追求のノウハウを蓄積せずに、他のこともせずに、

宝くじの番号の予測と分析だけが経済的価値だと考えて生きるようになります。

株の価値を予測して分析してそれにのめり込んでいる人も同じような心理だと見ることができます。