青年たちにはどんな葛藤が発生するのでしょうか。

通常20歳～30歳を青年と見ることができます。青年は自己を実現する時期です。

成人になると新しく何かをはじめ、行動しながら意味と価値をつくっていき、

つくられたものをベースにして継続して自己実現を追求していきます。

青年は成人になって自己実現をはじめながら意味と価値をつくっていく段階です。

例えば意味を追求するためには、結婚をしなければならず、

結婚するためには異性と出会って恋愛からはじめなければなりません。

また価値を追求するためには就職をしなければならず、

就職をして必要な知識を学びながら社会での自分の位置を強固にしていきます。

青年層は、自己実現のために一つ一つ環境をつくっていく段階です。

そのためにまだ現実では自己実現で成し遂げたものもなく、具体的なものもありません。

現実において自分のものがないために、現実性が欠如しています。

青年たちが葛藤を感じるもっとも大きな要因は

第一に自己実現をはじめるとき、

第二に自己実現を追求する過程で発生します。

最近は自己実現がはじめられない青年たちも多くいます。

そのような青年たちは自己実現のスタートを切らなければならないのに、

それができていないので自己実現を放棄する人もたくさんいます。

異性との交際も放棄し、結婚も放棄し、出産も放棄しています。

これは自分の意味を放棄することにつながります。

価値追求も放棄してバイトを転々としています。

就職も恋愛もしたいのに始めることもできずに、放棄してしまうのです。

このようにはじめることができないときに、青年たちには葛藤が生まれますが、この葛藤は自分一人の葛藤です。

はじめることもとても重要です。

失敗したり試行錯誤を経ながら何かをはじめなければならないのに、はじめることさえしません。

これは自分の自己がきちんと形成されていないために現れる現象です。